日本時間の4月16日午前2時に、世界遺産であるフランス/パリの「ノートルダム大聖堂」の火災が発生しました。
この歴史的な建造物は、一見すると石造建築に見えるのにもかかわらず、一瞬にして燃え広がってしまい、一夜にして大部分が焼け落ちてしまったと報道されています。
フランス時間では、15日午後7時頃に発生したということですから、すでに一般公開の時間は終了していたようです。
とすれば、いったい原因はどのようなものだったのでしょうか?
目次
【ノートルダム大聖堂】炎上した理由はテロではない?
フランス・パリと言えば、多くの人の記憶に焼き付いている2015年11月に発生したパリ市内で起きたテロ事件でした。
そのため、今回のノートルダム大聖堂の大炎上についても「テロではないか?」「デモが暴徒化してしまったのか?」などの政治的な原因をすぐにイメージしてしまった人も多かったようです。
しかし現地メディアの報道によれば、”テロ”の可能性は低いということが伝えられています。
【ノートルダム大聖堂】大火災についてのフランスの報道とは?
「ノートルダム大聖堂が悲惨な火災によって、破壊されてしまった」(意訳)
現地のメディアが報道する内容からは「テロの可能性は低い」とするものでした。
そして、その主な原因については、「改修工事を行なっていた作業員による不注意によるものでは無いか?」とする見方が強いようです。
Les images sont dramatiques et laissent deviner l’ampleur de l’incendie. La cathédrale Notre-Dame de Paris est ce soir ravagée par les flammes et l’épaisse fumée qui s’en dégage est visible à plusieurs centaines de mètres à la ronde. Le feu, dont la gravité reste encore à déterminer, a pris dans les combles de la cathédrale, un des monuments historiques les plus visités d’Europe. L’incendie se serait déclaré vers 18h50 et les pompiers tentent actuellement de maitriser les flammes. Les premières images de l’incendie sont à retrouver ci-dessus. #Notre-Dame #Incendie
引用:L’Obs
パリのノートルダム大聖堂の炎上は、数メートル燃え盛る巨大な炎や煙によって破壊されている。
ヨーロッパで、来訪者数のもっとも多い歴史的な建造物であるパリのノートルダム大聖堂(で火災が発生しました。)
今回の「ノートルダム大聖堂」の大火災について、地元フランス人たちもかなり注目しています。
今回の火災の原因はいったい何だったのか?
またしても”テロリスト”によるものだとすれば、非常に大きな混乱になってしまうでしょうし、そのあたりについて誰もが心配していると考えられます。
大火災が”テロ事件”ではない根拠とは?
さて、それでは”テロではない”と報道している根拠とは、一体どのようなモノが考えられるでしょうか?
- 不特定多数の人が訪れる”一般公開の時間”が終了していたこと。
- 危険物を取り締まるためのセキュリティーチェックをしていたはず・・・。
- 出火元から推測して、改修工事に使用していた工具が関係していると思われるため。
それには、以上の3つの理由が考えられるようです。
1つ目の”一般公開の時間”が終了していたということは、フランスの報道でも明らかとなっていますし、コチラについては確かだと思います。
そして、2つ目の”セキュリティーチェック”については、2015年に起こったフランス・パリの”テロ事件”で得た経験によって、現在では多くの観光地で対策が取られていたはずです。
この”2015年のテロ”の後、パリの観光客は激減したと言われていますから、観光国家であるフランスの経済は大打撃を負っていました。
そのため現在では主要な観光地においては、危険物の持ち込みに対する危機感が強まっていました。
わたしも2018年に訪れたパリでは、以前は無かったはずのセキュリティーチェックを何度も受けましたし、有名なエッフェル塔の周りにも以前は無かった柵が作られていたことが大変印象に残っています。
と考えれば、多くの観光客が訪れる「ノートルダム大聖堂」の入り口でも、ちゃんとセキュリティーが監視していただろうと考えられますし”危険物”の持ち込みは難しいのではないかと考えられるようです。
3つ目の”改修工事に使用していた工具”については、あとで詳しく書いています。
ちなみに、今回の大火災についての死者はなく、改修工事のために作業にあたっていた作業員数名が軽いけがをした程度で済んだということでした。
今回の大火災について、不幸中の幸いと思うより他はないのかも知れませんね。。
【合わせて読みたい】
【フランス/ノートルダム大聖堂】寄付方法や3つの注意点とは?再建費用はいくら?
マクロン大統領のコメント(日本語意訳)大聖堂再建へ寄付を募る真意とは?
【ノートルダム大聖堂】たくさんの思い出がつまった場所・・・
ノートルダム大聖堂の大火災は、日本時間にして4月16日午前2時前頃(夏時間)だったと見られています。
これまでに観光で訪れたことのある日本人も多かったようですし、たくさんの人たちの思い出の詰まった大聖堂だっただけに、その反応はとても大きなものでした。
2017年に訪れたノートルダム大聖堂 鐘の音
忘れません pic.twitter.com/3gns7WiPHB— 松本尚子 (@naokopia123) April 16, 2019
パリの #ノートルダム大聖堂 で15日夜発生した火災について
「このノートルダム大聖堂を、われわれは再建します。皆で手を携えて。これはフランスの運命の一部です。私は約束します。明日から早速、全国さらには国外で寄付を募ります」エマニュエル・マクロン大統領— フランス大使館 (@ambafrancejp_jp) April 16, 2019
数ヶ月前のノートルダム大聖堂 本当に美しかった pic.twitter.com/jfahCoI68W
— INEMOUSE (@INEMOUSE) April 16, 2019
https://twitter.com/siba_metal/status/1117966619370643458
https://twitter.com/wai__s_m/status/1117966289048203264
フランスの偉大なノートルダム大聖堂の火事と尖塔の倒壊、本当にショックだし辛い…
不幸中の幸いで死傷者はいないようだし、中にある聖遺物は無事なようだが、聖堂の火事や尖塔の倒壊は本当に不吉な予感がする pic.twitter.com/Ddd2OuZn3A
— ゲーテ&ワーグナー支持者 (@eikouarucroatia) April 16, 2019
地元パリの人々への衝撃も大きかったようですが、この大火災を止めることは誰にもできませんでした。
ただ、悲しみや怒りをどうすることもできずに、祈りを捧げるための賛美歌を歌っていた市民たち・・・。
多くの人々の思い入れの詰まった場所だったはずですし、非常にやるせない気持ちだったことでしょう。
【合わせて読みたい】
【フランス/ノートルダム大聖堂】寄付方法や3つの注意点とは?再建費用はいくら?
マクロン大統領のコメント(日本語意訳)大聖堂再建へ寄付を募る真意とは?
【ノートルダム大聖堂】歴史的な石造建築を襲った火災原因とは?!
ノートルダム大聖堂の内部は、ステンドグラスなどの美しい装飾品や数々の歴史的な美術品が多く展示されていました。
幸いそれらの美術品のほとんどは、大切に運び出されたという報道があり、マクロン大統領も「最悪の事態を免れた」と伝えていました。
それにしても石造建築の多いフランスで、こんなに大きな火災が起こった原因とはいったいなんだったのでしょうか?
今回の「ノートルダム大聖堂」の大炎上は、歴史上に残る大きな火災だったことは、言うまでもありません。。
大火災の原因は”はんだごて”だった・・・?
一部の報道によれば、改修工事をしていた作業員が扱っていた”はんだごて”のスイッチを消し忘れたことが原因ではないか?と考えられています。
という事は、やはりテロではないと考えられますが、もしそうだとしても一瞬にしてこんなにも大きな炎に包まれてしまうものなんでしょうか?
そこには、ノートルダム大聖堂が単純な石造建築とは一線を貸すと言われる、屋根裏の複雑な構造にあったようです。
【ノートルダム大聖堂】火災原因は内部の構造にあった!
もちろん、外見からわかる通り”ノートルダム大聖堂”の大部分は石で作られています。
しかし、その屋根裏の内部には、たくさんの木を複雑に組み合わせたような、特殊な構造が用いられていました。
ただでさえ湿気の多い日本とは違い、乾燥した地域であるフランスでは、小さな火の粉でも場合によって非常に大きなな火災になってしまうということは、簡単に想像できるでしょう。
そして、それに加えて複雑な木造の仕組みがアダとなったことが大きな原因と考えられているようです。
たしかに、窓もあるようですから、空気の流れは良さそうな感じがしますね。
その上、こんなにたくさんの木が組まれていたらすぐに大きな火災になってしまうのも理解できます。
例が悪いですが、キャンプファイアーなどの木組みの構造と似ています・・・💦
テロやデモではない、単純な人為的ミスという、なんとも悲しい災害となってしまいました・・・。
パリの #ノートルダム大聖堂 で15日夜発生した火災について
「このノートルダム大聖堂を、われわれは再建します。皆で手を携えて。これはフランスの運命の一部です。私は約束します。明日から早速、全国さらには国外で寄付を募ります」エマニュエル・マクロン大統領— フランス大使館 (@ambafrancejp_jp) April 16, 2019
しかし幸いなことに、石造部分の多くは現存しているということですから、なんとか再建をしてほしいものですね。
フランスのマクロン大統領も、すでに再建に向けての動きを開始していますし、全世界が注目している”ノートルダム大聖堂”の復旧作業が1日でも早く開始されることを願っています。
ノートルダム大聖堂の火災原因についてまとめ
世界的にみても大変貴重な建物であるフランス・パリの「ノートルダム大聖堂」が大火災に遭ってしまいました。
ヨーロッパの中でも、いちばん有名な観光スポットだったこの場所は、例えるなら日本で言うところの”伊勢神宮”に匹敵するほどの地位の高い大きな教会(大聖堂)でした。
パリの市民たちにとっても、さすがにショックが大きかったことでしょうし、いつか観光で行ってみようと思っていた人も多かったのではないでしょうか?
今回の火災の原因究明については、今後またさらに詳しく調べていく方針のようですが、いずれにしても現時点では、”テロやデモ”などの可能性は低いと考えられています。
それにしても、なんとも衝撃的なニュースでしたね・・・💦
このノートルダム大聖堂の再建には、莫大な金額が予想されていますが、なんとかオリジナルに近づける方法での再建を望んでいます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメントを残す